このロジックも至って簡単。
図のAとBを見比べていただくと一目瞭然ですが、
正方形より長方形の方が南向きの部屋をより多くつくれますよね。
また、真四角の場合、
家の中心付近には光が届きにくいのに対し、
横長にすればどこの部屋にも満遍なく光が入ってきそうな気がするので、
その問題もあっさり解決出来るような感覚に陥ります。
まー、実際のところは丸見え窓には全部カーテンが閉まっているので、
「明るいのか?」と言われると、
「どうですかね??」という感じなんですけどね。
そして、もう1つ注目してもらいたいところが家の外周の長さです。
このAとBは、形は違えど面積は同じなのですが外周の長さが違います。
足し算をしていただくと分かりますが、
Aが48mなのに対しBは52mありますからね。
つまり、同じ面積でも
正方形より横長になった方が家のコストは上がってしまうわけなのですが、
これだって言われるまで案外誰も気付かないんですよね。
✔️正反対の平屋の考え方
では、ここからはこれまでの話と全て正反対の話をしていきます。
結論を先に述べると、土地は60坪以下で充分だし、
かといって家が暗くなるわけじゃなく、
むしろ比較にならないぐらい格段に明るくなるし、
土地代も家代も外構代も全て抑えられますよ、という話です。
まず、土地が60坪以下でいい理由は、
日当たりが悪い土地なら
日当たりが悪い土地なりの採光の取り方をするからです。
先程の図で言うと
南側の境界からわずか1mしか離れていない赤ラインの位置に
LDKを持ってくるのではなく
南側の境界から充分な距離を取った場所にLDKを配置するという感じですね。
そして、LDKの南側に中庭をつくり
たっぷりと直射光を確保するという感じでしょうかね。
そして、どうしても直射光が入らない場所には、
直射光が必要じゃない部屋を配置するという感じですね。
太陽が昇っている間は使わない寝室とか、
自然な明るさの方が心地いい子供部屋とか玄関とかですね。
これらの部屋には明るさは必要ですが、
かといってそれが直射光である必要はなく、
中庭からの間接光でもいいわけですからね。
そして、中庭があることによって採光が安定するため、
採光のために家の外周部に大きな窓をつくる必要がなくなります。
結果、間取りが分かりにくい家が出来上がります。
スッキリした美しいデザインの家が出来上がります。
家の外壁が塀代わりになる家が出来上がります。
つまり、防犯やデザインのために
外構に費用をかける必要が一切なくなるというわけですね。
これで、土地代と外構代をグンとカット出来ましたね。
では、最後は家代です。
家に関しては中庭をつくるとコストアップします。
外壁面積が中庭の分だけ余分に必要になるからです。
ゆえ、そのコストアップを相殺するために、
必要ないものを無くすとか、
あるいは必要なものでもサイズを見直すなどの工夫が必要となります。
とはいえ、大きな家をつくっても実際使っている場所は限られているし、
やがて子供たちだって出て行き夫婦2人だけで住むわけなので、
冷静に考えてみるとこの見直しもそう難しいものでもないんですけどね。
要は、なんとなくの固定概念さえ打破出来ればいいだけのことです。
これが出来ればコンプリートです!
というわけで、一口に平屋と言っても、
これだけ両極なタイプが存在することも
頭の片隅に置いておいてもらえたらと思います。
それでは、、、